共用部の騒音問題など、学生同士がわずらわしさを感じる様々なシーンでIoTを活用しています。
本プロジェクトは、スマートホステル「&AND HOSTEL」※など先進的なIoT事業展開の実績を持つand factoryと、学びのコミュニティづくりに実績を持つNEWVERYの両者が協力することで、学生寮における共同生活の課題をIoTによって解決するだけでなく、学生の共同体験を通じてIoT機能やその利用方法を洗練させ、次世代のビジネスを創出することを目的としています。 今回の取り組みも、単にand factoryが学生寮にIoTを導入するのではなく、企画・プログラミングや機器の設置まで、学生と共に実行しました。
【今回の実装における工程とand factoryの役割】
STEP1 課題の抽出
学生寮に住む学生たちに共同生活における困りごとやIoTへの期待をヒアリングし、解決すべき課題の優先順位を精査。
STEP2 実装案の企画、UI/UXデザイン
STEP1で抽出した課題に対しIoT活用によるソリューションについて学生のアイディアを基にブラッシュアップし、機器の選定なども含めて実現可能な方法を企画。
STTEP3 プログラミング、機器設置のサポート
STEP2で企画した内容を基に、プログラミング方法についてand factoryのエンジニアが随時アドバイス。コードを書く作業は学生が担当。
今回の企画により、学生においては事業構築・実行においてより実践的な学びを得ることができ、and factoryでは実生活でのIoT普及における課題についてフィールドワークとして知見を重ねることができました。今後もIoT学生寮として機能追加を行います。また、大学などの研究機関やIoTメーカーなどの企業とともにハッカソンやアイディアソンを実施するなど、優秀な学生を育む実践教育の機会、革新的なIoT事業の創出を図ります。
※「&AND HOSTEL」及び「スマートホステル」は、and factoryの登録商標です。
「チェルシーハウス国分寺」へのIoT実装内容
(※画像は、実際に学生から提案されたプレゼンテーションシート)
共用スペースの騒音は共同生活において、悩ましい課題の1つ。生活リズムの異なる者どうしの暮らしにおいて、特に深夜の大声での会話は睡眠を妨げるものです。しかし、住まいを共にする者どうしだからこそ、人間関係に考慮して、面と向かった注意ができずに悩んでいるケースも少なくありませんでした。そこで、共用部で基準値以上の騒音を検知するとスマートスピーカーが「静かにしましょう」とアラートを鳴らすようにIoT実装を施しました。
共用スペースでは、照明の消し忘れが頻繁に起こっていました。スマートスピーカーとIoT照明を連携させることで音声によって調光ができるようになりました。複数にわたるスイッチ設置個所に足を運ぶ手間が省けたことで、こまめに照明を消すようになると考えています。③天候情報の見える化
天候情報データベースとIoT照明を連携させ、降水確率や紫外線量によって照明の色を変えて光らせる仕様としました。衣服の調整や洗濯物を干すか干さないかなど、日常生活の様々なシーンで天候によって行動を左右されます。その日の天候を見える化したことで、雨が降る前に洗濯物を取り込むなど事前対処できるようになりました。
【and factory IoT学生寮プロジェクトPM 石井裕コメント】
今の大学生は、スマートフォンが当たり前にある環境で育ってきている世代ということもあり、 IoTソリューションに対しての飲み込みが早かったです。 今回ご一緒した学生たちは解らないことは自分でスマホで調べて行動に移す習慣が身についており、ポイントを伝え、質問に回答するだけで、ソリューション実装というゴールまでたどり着いてくれました。1を説明するだけで100のアイディアが出てくるくらい、好奇心旺盛で発想が柔軟だと感心しました。 私たちも見習いつつ、今後も連携していければと思っております。
【実装作業を担当した寮生:藤江涼太くん(東京農工大学 情報工学科1年)コメント】
「大学でも情報工学を学んでおり、プログラミングの授業も受けていますが、実際にかたちにするとなるとわからないことが多く、今回の取り組みに参加させていただき、本当に実践的なチカラを培うことができました。IoTについて知らない学生もまだまだ多いと思いますが、実生活の中に組み込むことで、その可能性がより身近に感じるきっかけになったと思いますので、and factoryのみなさん・寮生のみんなとともに今後もアップデートを重ね、先進的なIoT学生寮を築いていきたいです。」
NEWVERYが運営するシェア型男女共同学生寮。20以上の異なる大学に通う学生54名が暮らす。門限やハウスマスターはなく、学生たちが自治的に共同生活を築いているほか、社会人メンター制度、寮内ゼミ制度、寮内外で行われる活動*の企画運営など、多様な他人と学び合う機会を設けている。共用部にはキッチン・リビングのほか、ゲストルーム、スタディールームなどを設置。フリースペースには多ジャンルにわたる3000冊超の蔵書が置かれている。
*具体的な活動例:CHELSEA MARKET…寮内を市場に見立て、地元野菜を使った料理の提供や商品の販売、映画上映・音楽パフォーマンスを行う地域開放型イベントを開催・運営している。
詳細はこちら→チェルシーハウスとは
<and factory株式会社について>
所在地 : 〒153-0042 東京都目黒区青葉台3-6-28 住友不動産青葉台タワー1F、2F
代表者 : 代表取締役社長 小原崇幹
設立 : 2014年9月
資本金 : 542百万円
従業員数 : 69名(2018年9月末現在)
ホームページ : https://andfactory.co.jp
URL : https://andfactory.co.jp
and factoryは、『日常の&を届ける』をミッションとし、最先端のテクノロジーに多種多様な Ideaを掛け合わせて人々の生活を豊かにするサービスを提供することを目指しています。これまで自社で多数のアプリを開発し、ユーザー視点にたったUI/UXの設計・開発力を強みとしています。またその強みを活かし、最先端のIoTデバイスを集結させたスマートホステル「&AND HOSTEL」や、横浜市・NTTドコモと3者で立ち上げたスマートホーム「未来の家プロジェクト」など、IoT分野において先進的な取り組みを展開しています。
創立日 : 2002年3月 (任意団体として創立)
設立日 : 2009年10月30日 (設立登記日)
URL : https://www.newvery.jp
事業内容 : 「教育」と「アート」の2軸で『若者が未来に希望を持てる社会づくり』を目的とし、「高等教育事業」、「教育寮事業」、「クリエイティブ事業」の3事業を展開
【本件についてのお問い合わせ】
特定非営利活動法人NEWVERY
教育寮事業部 チェルシーハウス担当:佐藤
電話:03-4400-1086
FAX:03-6800-5443
メールアドレス:info★chelseahouse.org(★を@に変更してください)