地域課題解決型スタディツアー@奥出雲町

activity2017.09.25

8月27日~30日に、島根県中小企業団体中央会様主催の地域課題解決型スタディツアーにチェルシーハウスの寮生12名が参加しました。
このスタディツアーでは、奥出雲町の企業でのインターンシップに参加し、あらかじめ出されていた課題に対して最終日に提案発表を行います。
今回は三泊四日の様子をお届けします。
(この記事は、教育寮オープンラボHP掲載記事 【チェルシーハウス】地域課題解決型スタディツアー@奥出雲町の様子をお届けします を一部加筆修正しております。)


~1日目~
島根県は出雲横田駅に集合。
このスタディツアーは、チェルシーハウス寮生12名と、島根県育英会大阪学生会館の寮生3名、計15名が参加します。駅にて集合写真を撮って、バスツアーに出発。

初日は地域の文化・歴史に触れます。古くからこの地に根付く伝統的なたたら製鉄について学んだり、やまたのおろち伝説にちなんだスポットを巡ったり、車窓に広がる美しい棚田の風景はたたら製鉄と密接な関係を持っていることを学びました。

そして夜は受け入れ先企業の皆さまと合流して懇親会。まだ緊張の面持ちです。

~2・3日目~
2日間のインターンシップに参加します。
株式会社松葉屋様株式会社加地様亀嵩算盤合名会社様にご協力いただき、各企業様からいただいた課題に対してのアイディアを探ります。

【松葉屋様チーム】

会長様・社長様より企業紹介や開発秘話についてご説明いただき、生産ラインの見学などをさせていただきました。
看板商品の「噂の生どら」。今回いただいた課題は「売上を3倍にする」こと。商品を知り、自分だったらどんな時に買うかな…と想像を膨らませます。

【亀嵩算盤様チーム】

専務の若槻様よりレクチャーを受け、まずは工場にてそろばん作りの体験。手先の器用な学生でも苦戦し、一日がかりでした。そろばん以外にも、この工場では煤竹(古民家のいろり上で燻された竹)を使用したお箸や製品づくりをしています。

今回いただいた課題は、煤竹を使った新商品の提案です。どんなアイディアになるでしょう。

【加地様チーム】
株式会社加地様は、新事業部として食品事業を立ち上げて「奥たたら」というスイーツを展開しています。
今回いただいた課題は、「奥たたら」の都心部でのプロモーション戦略です。

アイスクリームやクッキーにかかっているのは、焙煎した玄米粉。試食のため会議室にお持ちいただいた際、ドアが開いてすぐにふんわりと香りが届くほど香ばしい逸品。試食して学生たちも惚れ込んでしまいました。この感動をどうお届けするか、頭をひねります。
~そして夜~

宿泊先のゲストハウスかがり屋様にて、夜通し各チーム議論し、課題への企画を練ります。
ふとした思い付きを膨らませてみたり、ボツ案を振り返って思考を巡らせてみたり、自分の身の回りのグッズや最近買った本からヒントを探してみたり…。
他のチームの議論におじゃまして、お夜食をお裾分けしつつ、抜け目なくアドバイスももらって戻る姿に、頼もしささえ感じます。
~4日目~
最終日は、与えられた課題に対する企画提案のプレゼンテーションです。お世話になった企業のみなさまと、審査員のみなさまの前で発表です。
各チームの提案内容もご紹介したいところですが、内容については控えさせていただきます。…というのも、真剣に商品化やプロモーション実施を検討してくださっている企業様があるため。
もちろんプレゼンテーションのスキルとしては荒削りでしたが、それでも実現性・納得感・良い意味での驚きのある内容で、会場のみなさまからも前向きな評価をいただきました。


こうして三泊四日のスタディツアーはあっという間に終了。
最後に少しだけ、引率の立場から振り返ってみたいと思います。

今回のスタディツアーには、東京のCH寮生と大阪にある学生会館の寮生たちが合同で参加していますが、どのチームも議論がとても上手なことに驚かされました。
たとえば上級生だけが意見を言っているとか、否定ばかりする人がいるということもなく、学年関係なく対等に意見を交わしていますし、どうして違うと思うのかをきちんと伝えているので、もやっとした気持ちを残さず納得感のある議論に見えました。
ゆるい話から真面目な話まで、寮内で夜な夜な語り合う経験が、こういった場面にも活きているのだろうと感じます。

また、お互いの性格・得意・不得意・興味関心を理解していることが、チームの化学反応を生んだのだろうと思います。細かい性格の学生、アイディアを出すのが得意な学生、発言は控えめだけど冷静な判断をしてくれる学生。それぞれの興味関心を掛け合わせてみたら、新しいものが見えてきそうになったりならなかったり…。
これも共同生活ならではのことではないでしょうか。お皿の洗い方、服の干し方といった日常的な姿も見ているからこそ、適度に気を配ったり、良い意味で遠慮をしなかったり、頼り合えるのかもしれません。

レポートは以上になります。
最後になりましたが、この場を借りて、このスタディツアーに関してお世話になった奥出雲町のみなさまにお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。