2020年春。コロナ禍の影響により、あらゆる生活様式が変わろうとしていた頃、チェルシーハウス国分寺では今年も新入寮生が生活をスタートしてくれました。
特に新1年生の学生にとっては、上京してすぐ、STAY HOME週間に。学校にも通えず、新しい友人をつくる機会もなく、想像とは全く違う春を過ごしたはずです。
今回は、このコロナ禍の中でチェルシーハウス国分寺に入居してくれた味田さん(東京農工大・1年)に、入居からの約半年間についてインタビューをしました。
ここでは退屈する暇なんてなかった。
―チェルシーハウス国分寺(以下、チェルシーハウス)での生活が始まってそろそろ半年になりますね。
みんなには「みたちゃん・ちーちゃん・みったん」などいろんなあだ名で呼んでもらっています。
4月は大学にも通えなくて、最初はどうなることかと思いました。
―激動のタイミングでの入居・入学でしたからね…。最初の頃はどんなふうに過ごしていましたか?
私の大学は、座学はオンライン授業中心でしたが、農学部ということもあって畑に出たり、フィールドワークで木の種類を調べたりと、実習を含む授業もあります。なので、他の大学に通う友人よりは、学校に通うことができた方なのかな…と思います。
とは言え、新しく友人をつくる機会などは限られていたので、私も親も最初は不安に思っていましたが、実はその不安をすぐに忘れるほど楽しく過ごしていました。
小さい頃から音楽が好きだったので、音大に通う寮生の部屋で一緒にピアノを弾かせてもらったり、軽音部に入ったので先輩にギターを教えたり…
他にも手芸にチャレンジしてみたり、みんなで映画を観たり、近くの公園で遊んだり…
退屈する暇もなく、チェルシーハウスに入居して本当に良かったと思いました。
―みんなで楽しく過ごしてくださって何よりです。感染対策に気を付けてくれたおかげですね。ところで味田さんは、どうしてチェルシーハウスに入居してくださったのですか?
受験勉強の間に、親が見つけてくれたことがきっかけでした。
チェルシーハウスのHPを見た瞬間にピンときました。私はみんなで一緒に何か取り組むことが好きなので、イベントなどで楽しそうな印象でした。
また、農学部と工学部だけの大学なので、異分野の人との接点があることも大きな魅力でした。
―親御さんはどんなご反応でしたか?心配しませんでしたか?
「いいんじゃない」という反応でした。特に初めての一人暮らしなので、防犯面なども安心に思ってくれています。
親もチェルシーハウスでの生活に興味を持って話を聞いてくれて、STAY HOME期間を楽しく過ごした話もよくしていました。それも安心してくれたようでした。
二人部屋生活を通じて、自分のことを知った。
―味田さんにとっては初めての二人部屋生活でしたよね。途中で一人部屋に変更しましたが、二人部屋・一人部屋の違いや感想など聞かせてもらえますか?
最初は二人部屋で入居しましたが、一人部屋の方が自分に合っていることに気づいたんです。
相方とは生活リズムが違ったので、夜間に勉強をしようと思うと気を遣ってしまったり、リビングだと片づけをしたくなって集中できなかったり…
―確かにリビングは片づけたくなりますよね…。
そうなんです。みんなと楽しむ時間、一人で集中する時間。オン・オフを切り替えるためにも、自分には一人の空間も必要なのだと、客観的な視点で気づかされました。
―ちょっと聞きにくい気もするのですが、元相方とは…
ペアは解消しましたが、前よりも仲良く過ごせています!
一緒にいたからこそ、違いに目が向いて気を遣ってしまうことも多かったですが、今は違いを受け入れて、変に気を遣うことはなくなりました。それもすごく良かったなと思っています。
ここは、社会の縮図のような場所。
―全体では40人以上が生活する環境ですが、このコミュニティについてはどう思いますか?
40人もいれば、ここはもう小さな社会。合わない人もいて当然だと思うんです。
高校までは、クラスに合わない人がいても、特に関わらず過ごすこともできましたが、生活を共にするチェルシーハウスではそういうわけにいかない。
たとえ合わなくても、相手のことを認め、ちょっとした世間話など社会的に必要な関わりを持つことはとても大切だと思うようになりました。
今までにあまりない経験でしたが、こういう経験をしたくてチェルシーハウスに入居したと思っています。
―8~9月は更に新入寮生が多く入りますね。
新入寮生がくることは本当に楽しみです!一人の時間も大切だけれど、リビングで過ごしてみんなと交流することを大切にしてくれる人だと嬉しいなと思います。
あとは、自分のことは自分で!清掃のスタッフの方もいますが、いくらお仕事とは言え、本来なら自分たちでするべきことなので…清掃の方には本当に感謝しています。
―最後に、味田さんが今後チェルシーハウスでどう過ごしたいかお聞かせください。
生活面については、私は課題が多いと思うので…遠慮して言えなかったりすることもあるので、積極的に呼びかけていきたいと思っています。
先輩たちから、以前のチェルシーハウスの様子を聞いて、とても活発だなと思いました。当時のことはわかりませんが、自分たちも色々とチャレンジして盛り上げていきたいです。
ここまでの日々を等身大で語ってくれた味田さん。
こういったインタビューでは、どうしても見栄えの良い話ばかり紹介したくなってしまうのですが・・・特に後半の少しザラついたお話は、味田さんもチェルシーハウス事務局もきちんとお伝えをしたかったことなので、今回こうしてご紹介ができて良かったと思っています。
入居をご検討くださる方には、良いことも悪いことも、両方きちんとお伝えをさせていただきますので、気になることは何でもご質問くださいね。
味田さん含め、寮生・事務局一同、新入寮生を本当に楽しみにお待ちしております。
このコロナ禍において、寮という場が持つ価値を、引き続き模索していければと思います。
おまけ:味田さんのごはんがあまりにもおいしそうだったので!エンジョイしていますね。
(インタビュアー:佐藤志保)