【イベントレポート】
上智大学の学生が中心となり、全国で開催しているカカオ豆から作るチョコづくりワークショップをチェルシーハウス国分寺のリビングで行いました。大学生や地域の小学生など20名を超える方が参加しました。
(摩砕前の剥きたてのカカオ豆。香ばしい香りが会場全体にひろがりました)
当日のワークショップでは、前日に焙煎されたカカオ豆の皮むきからスタートし、粉砕(摩砕)→溶融→型に充填→冷却→型抜きの一連の作業を参加者に体験してもらいました。
摩砕の後に市販の砂糖を加えるのですが、今回の重量比はカカオ豆70% :砂糖30%です。市販のチョコレートはもっと砂糖を入れているそうです。
上記の作業工程を行いながら、主催者の学生さんから色々なお話を聞けましたので、その一部をご紹介します。
参加者:「この豆って日本でも買えるんですか?」
主催者:「橘商店ってとこで、ネットで1kgから買えますよ^^」
参加者:「前日の焙煎ってどれくらいやるんですか?」
主催者:「昨日行った焙煎(レンジのオーブン機能)は、120度で 3分、 140度で 5分ですね。」
主催者:「テンパリングって知ってる?」
参加者:「聞いたことあるくらいです。」
主催者:「テンパリングとは、チョコレートに含まれるカカオバターを分解し、安定した細かい粒子に結晶させて融点を同じにするための温度調整のことですね。テンパリングを行うと、パリッとして、つややかで柔らかい口当たり、なめらか口溶けのチョコレートに仕上がりますよ。今日はそれをやる時間ないけどね笑。チョコレートの融点は平均して36度。だから人間の舌でちょうど溶けるんだよ。」
主催者:「カカオは昔は薬として使用されていました。その後も一部の富裕層の食べ物として扱われており、世間一般の人は食べれなかったんです、ちなみに今は日本国内にたくさん出回っているけど、どこの国のカカオ豆を一番使用しているか知ってる?」
参加者:「えっと、ガーナ?」
主催者:「1位は商品名にもなっている通り、そう、ガーナ。日本輸入の80%がガーナ産なんです。でも実は、全世界の取扱高の順位は 1位コートジボワール、2位ガーナ、3位インドネシアの順なんです。」
また、工程の「冷却」が30分くらいかかるため、その間に現代表の内田さんから、団体立ち上げの経緯についてお話し頂きました。
「初代代表がISECのプログラムでガーナに訪れたことが、きっかけです。初代代表が現地の中学生に授業を教えていたのですが、金銭的な理由で進学できない一人の生徒がいました。その時、”彼を高校に通わせたい”、という想いを抱き、その手段としてオールメイドインガーナチョコを現地で作り、日本に持ち帰って百貨店の伊勢丹などで販売しました。その売上の一部を支援金として、その子を高校に通わせることができました。現在は、その子の継続的な支援及び、現地のその他の子ども達がもっと勉強できる環境を作るために、日本全国でワークショップを開催しています。」
その後、冷却して固まったチョコを型から出し、皆で試食しました。「普段食べているのよりチョコ独特の苦みがある」、「きれいにできて、とても嬉しい」などのコメントが飛び交いました。
チョコと一緒に提供されたのは、手作りのクッキーと淹れたてのコーヒー。チェルシーハウスの寮生がサービスで提供してくれました。
今回ワークショップを企画して頂いた学生団体「本当のガーナチョコレートを作るプロジェクト」さん、誠にありがとうございました。
参加頂いた皆様も、お忙しい中ありがとうございました。
来年には第二回を開催したいと思います。チェルシーハウスのサイトでイベント告知しますので、ご興味ある方は次回是非ご参加ください。
主催者情報:「本当のガーナチョコレートを作るプロジェクト」
(https://m.facebook.com/realghanachoco)
- 写真集↓
(団体の取り組みやチョコづくりの工程などについて説明する現代表の内田さん)
(二種類のカカオの実(カカオポッドといいます)を紹介する主催者の岩男くん)
(集中して豆の皮を剥く地域の小学生の皆さん)
(ドライヤーで温風をあてながら摩砕していくと、ドロドロになりました)
(カカオの実を摩砕し、溶かす工程)
(スタバで働いている寮生が淹れるコーヒーも一緒に提供しました)
(最後に集合写真をパチリ 貴重な体験ができて皆、大満足でした)
(主催者の皆さん 左から蒲田さん、岩男さん、内田さんとお手伝いして下さったお友達)